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Wednesday, April 13, 2022

戦争犯罪の“証拠”残すため…戦火の街で市民が奔走 ※動画視聴の際はご注意ください - テレビ朝日

ロシア国防省は、マリウポリでウクライナの海兵隊員1026人が投降したと発表しました。

ロシア国防省、コナシェンコフ報道官:「マリウポリ市のイリイチ製鉄所の地区で、ロシア軍と『ドネツク人民共和国』の部隊による攻撃があり、第36海兵旅団の1026人のウクライナ軍兵士が投降した」

第36海兵旅団は11日に「弾薬はもう残っていない」とSNSに悲痛な投稿をしていた部隊です。一方でウクライナ政府は、投稿がフェイクの可能性があり、この部隊が市内の別の地域で活動していたアゾフ連隊と合流したとしています。

包囲された街では犠牲者の数を確かめることもままなりません。市当局は2万1000人以上の市民が亡くなったと推計していますが、正確な人数が把握できなくなっているといいます。

マリウポリ市、ボイチェンコ市長:「残念ながら市街戦が始まったため、死者数を把握できなくなった。敵の攻撃で死んだ人々の遺体を回収するのが不可能になった。死体が街角からどこかに消されている証拠がある」

市議会によりますと、ロシア側が毎日、数百人の遺体をマリウポリ郊外の地下道に集めているといいます。

その後、遺体はどうなるのか。ウクライナ国防省は、ロシアが移動火葬車13台を使って証拠隠滅を図っているとしています。

ドネツク州、キリレンコ知事:「ブチャでの戦争犯罪やジェノサイドの証拠が出て以来、ロシア軍は移動火葬車で証拠を焼いたり、ロシアが支配する地域に遺体を運び出している」

マリウポリではロシア軍が何らかの有毒物質を使い、市民らが呼吸不全となったとの情報が出ていました。欧米各国は「まだ確たる証拠がない」としていましたが、ボイチェンコ市長は会見で、次のように語りました。

マリウポリ、ボイチェンコ市長:「ロシア軍は11日、化学兵器で街の攻撃を試みた。攻撃によって人々が被害を受けた。物質は作用し、マリウポリ郊外でも数人が影響を受けた。(村人は)何かの味がして、何かが起きていると分かって、村人は危険を感じたから村から避難をした。これはすべて戦争犯罪で、ロシアによるウクライナ国民へのジェノサイドだ」

アメリカのバイデン大統領は、これまで避けていた言葉を使って非難しました。

アメリカ、バイデン大統領:「家計やガソリン代が、独裁者の“ジェノサイド”によって左右されてはならない」

“ジェノサイド”という言葉はふと漏らしたのではなく、意図的に使ったと強調しました。

アメリカ、バイデン大統領:「“ジェノサイド”としたのは、ウクライナ人の存在をプーチンが抹消しようとしているのが明らかになったためだ。ロシアの悪事を示す証拠が集まり、惨状が明らかになってきている。ジェノサイドに該当するか法律家に委ねるが、私は該当すると思う」

まずは戦争犯罪の実態を明らかにすることです。フランスからも専門家チームが現地に入り、支援にあたっています。

ウクライナ、ベネディクトワ検事総長:「家族3人の遺体が掘り起こされるのを見たかと思います。女性1人と子ども2人。身元は調査で明らかになるでしょう。フランス調査チームの参加もあるかもしれません」

戦争犯罪の“証拠”を残すべく、市民も立ち上がりました。ナタリア・ズバルさんは、砲撃が続く東部ハルキウで、国際刑事裁判所へ提出するための映像を仲間8人で撮影しています。

ナタリア・ズバルさん:「集合住宅です。どう見ても住宅です。部屋が壁ごと壊され、柱がむき出しです。住民は『空爆を受けた』と証言しています。爆弾が落ちたのを目撃したそうです。見ての通り、民間施設の学校です。正確にいえば学校だった。今は跡形もありません。これは間違いなくロシアによる戦争犯罪であり、今すぐ止めなければなりません」

撮影した被害現場は200カ所以上。そのほとんどが軍とは関係のない住宅や学校、スーパーなどの民間施設だといいます。

ナタリア・ズバルさん:「映像は毎日、ウクライナの調査機関などに渡している。調査機関は事後の調査をしますが、私たちは今起きている戦争犯罪を記録しているのです。自分たちでやると決めた。やらなければならない」

ロシアが東部に戦力を集中させたことで、ハルキウの重要性は日ごとに高まっています。

ナタリア・ズバルさん:「次いつ攻撃があるか分かりません。毎週、同じ地域で別の建物が攻撃される。それが日常です。それが一番の問題となっています。私たちの活動が正式な証拠になることを願っています」

(C) CABLE NEWS NETWORK 2022

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