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Sunday, May 30, 2021

残りの人生は16年「易占い」信じる77歳の相続対策 | 高齢化時代の相続税対策 | 広田龍介 - 毎日新聞

 不動産賃貸業を営むYさん(77)は、アパートやマンションなど賃貸物件計15件を所有しており、賃貸収入は年約1億円になる。Yさんは易占いを信じており、“残りの人生”はあと16年と考え、自分と家族の運気をもとにした相続対策を考えている。

トントン拍子の不動産賃貸業

 Yさんは30代でまだサラリーマンだったころ、知り合いの不動産業者から「いいアパートの出物があるよ」と持ち掛けられた。勧め通り、金融機関からの融資で物件を購入したことが、今に至る事業の出発点になった。

 早くから心掛けてきたのは、物件の「新陳代謝」だ。アパートの築年数が古くなれば売却し、新しいものに組み替えていく。これが功を奏し、稼働率ほぼ100%の好成績をたたき出すことができた。

 思えば、運気が強かったのだろう。その後はトントン拍子で事業が勢いづいていった。

 賃貸収入で手持ち資金がたまれば、アパートを買い増した。そうすると、資金力が付き、金融機関からの融資が受けやすくなった。地価が右肩上がりの時代で、地価が上がれば担保余力も増し、さらに借り入れがしやすくなる。こうした相乗効果がうまく働いていった。

 20年ほど前には、資産管理会社を設立し、アパートの建物部分をこの会社に売却した。所得税対策として不動産賃貸業を法人化したわけだ。ただし、土地は個人所有のままにしており、Yさんは資産管理会社から役員報酬と地代収入を得ている。

「運気」見ながら資産移転

 こうして自分が一代で築いた財産をどう引き継ぐべきなのか。Yさんは思いを巡らせている。

 Yさんに万一のことがあった場合、相続人となるのは、妻K子さん(76)と長男(50)、現在海…

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