破壊的改革で急成長したが…相続税は10兆ウォン?
サムスングループ・李健熙会長の死去を伝える韓国紙(筆者撮影、以下同)
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2020年10月25日、サムスングループの李健熙(イ・ゴンヒ=1942年生)会長が入院先のサムスンソウル病院で死去した。78歳だった。
サムスンをグローバル優良企業に育て上げた実績を残した人生は、まさに劇的だった。
10月25日日曜日午前、韓国メディアが一斉に李健熙会長死去のニュースを伝えたのを見て、久しぶりに一冊の本を手に取ってみた。
サムスン 新経営
「サムスン 新経営」
1993年に李健熙会長の発言をまとめてサムスングループがまとめた237ページにわたる本だ。
李健熙氏は父親である李秉喆(イ・ビョンチョル=1910~1987年)氏が1987年に死去したのを機にグループ会長に就任した。
それから5年、サムスンの経営、意識改革のために出した役員、従業員向けの本だ。
品質がいかに重要なのか。質重視の経営のための公正な人事、女性の活用、購買機能強化、グローバル化、情報化・・・将来を展望しながらサムスンはどう変わらなければならないのかについて決め細かく書いてある。
いま読んでも示唆に富んだ「経営書」だ。
2代目会長に就任した時、サムスンはすでに韓国最大級の財閥だった。
カラーテレビや電子レンジなど家電分野では金星社(ゴールドスター=現LG電子)と争い、韓国財閥売上高では現代(ヒョンデ)グループに次ぐ規模だった。
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