Pages

Wednesday, September 2, 2020

地震2年/林業の復興に向けて|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp

胆振東部地震では大規模な土砂崩れが起きました。
崩落した斜面の面積はおよそ4300ヘクタールで、土砂崩れの規模としては明治以降最大と言われています。
地震から2年、今も町内の至る所で斜面が崩れたままになっていて、地域の基幹産業の林業の復興が課題になっています。
こうした中、山と共に生きてきた人たちは、この状況を変えようと少しずつ動き出しています。山の復旧に携わる人たちの思いを取材しました。

厚真町に住む丹羽智大さんは、林業の会社の3代目として厚真町の山で生計を立てています。
樹齢60年ほどの木の伐採作業が最盛期を迎えていた2年前、地震による土砂崩れで丹羽さんの現場でも多くの木が流されてしまいました。
さらに、作業に必要な重機も3台失いました。
丹羽さんは「一瞬でこんなに崩れてしまったことにすごくびっくりした」と話しました。
丹羽さんの会社では一時、売り上げがそれまでの2割ほどに落ち込みました。
今も失った重機のローンの支払いが残り、経営に重くのしかかっているといいます。
丹羽さんは、これまでの2年間を振り返って「被害を何とか取り返して、これから仕事を続けていくためにとにかく頑張って仕事するという思いでやってきた。毎日目の前のことをひたすらやっているような感じだった」と話しました。
丹羽さんは今、再び山に木を植えるために、荒れた山の整備も行っていますが、土砂崩れの範囲はあまりに広く、見通しはついていません。
丹羽さんは「木が成長するまでには本当に何十年という時間がかかる。自分にできることは限られているが、1本1本木を植えて森を戻していきたい」と話していました。

こうした中、山に再び木を植えようと研究がすすめられています。
土砂崩れが起きた斜面では、栄養分を含んだ柔らかい土がはがれ固くて木が育ちにくい土壌が多くなっています。
こうした条件でも木は育つのか、去年、道などはカラマツなど5種類の木を試験的に植樹しました。
この日は担当者らが樹木の生育状況の確認に訪れました。
研究では、植える木の種類や肥料などを変えながら厳しい環境下で森林を再生させる方法を模索しています。
道の担当者は「植生の基盤自体が非常に厳しい条件ということなので、どのように効率的に森林を再生していくか非常に難しい課題だと感じている」と話していました。

一方、町では土砂崩れで出た大量の倒木の処理も課題になっています。
町では林業に携わる若い人たちのグループがこうした「被災木」を有効活用しようと取り組み始めています。
メンバーの1人、厚真町で林業に携わる中川貴之さんは、土砂崩れで廃棄せざるを得なくなった被災木を集めて自宅で保管しています。
今回の地震では一度に大量の倒木が出てしまったため、その多くが燃やされるなど処理されてしまっているといいます。
中川さんは「もったいないと思ったのがきっかけだった。自分たちで物を作って、被災の記憶みたいなものを留めていこうと思ってプロジェクトを始めました」と話しました。
被災木で製品を作り、震災の記憶を伝えたい。
この日集まったメンバーたちはまな板作りに取り組みました。
完成したまな板には、地震が起きた日付を示す9月6日のロゴマークがデザインされています。
中川さんたちは今後もこうした活動を続け、林業を復興させたいと考えています。
中川さんは「被災をきっかけに出てきた木だったり、立っている木でもそうだし、地域の資源をみんなが使えるところまで手がけていきたい。これも復興の1つの形なんじゃないかなと思っています」と話していました。

Let's block ads! (Why?)



"それの残り" - Google ニュース
September 02, 2020 at 05:21PM
https://ift.tt/3gRgfef

地震2年/林業の復興に向けて|NHK 北海道のニュース - nhk.or.jp
"それの残り" - Google ニュース
https://ift.tt/382YkO0
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment