2022年09月01日07時06分
大阪府高槻市の民家で昨年7月、住人の高井直子さん=(54)=が殺害された事件で、養子となっていた高井凜容疑者(28)=川崎市=が殺人容疑などで再逮捕されてから1日で1週間となる。事件に直接結び付く物証が乏しい中、府警は防犯カメラ映像などの状況証拠を重ねて再逮捕に踏み切った。高井容疑者は依然として黙秘しており、難しい調べが続いているとみられる。
「直接証拠がない中で、状況証拠を積み上げて高井容疑者以外の可能性を排除して、逮捕状を請求した」。ある捜査幹部はこう振り返った。
直子さんは昨年7月26日、自宅浴槽内で死亡しているのが見つかった。右手首には結束バンドが巻かれるなどしていた。高井容疑者は直子さんに掛けられた生命保険計約1億5000万円の受取人で、遺産約1億円を相続。捜査線上には高井容疑者が早期に浮上していたが「決め手がない」(捜査幹部)状況だった。
そうした中、府警は死亡推定時期前後の高井容疑者の行動から、殺害に関与した疑いを強めた。22日に直子さん宅周辺を行き来する姿が防犯カメラに映り、当時住んでいた東京都内から日帰りで訪れた様子をカメラ映像をたどって確認。高井容疑者が同日、都内で購入した結束バンドは直子さんの右手首に巻かれたものと酷似していたという。
直子さんのスマートフォンからは翌23日、高井容疑者宛てに「今後の連絡はメールでする」とのメールが送られた。高井容疑者が直子さんの生存を装うため、自動送信の設定をした可能性が高いという。
直子さんの死後、高井容疑者が養子縁組を解消する離縁許可を家庭裁判所に申し立てていたことも判明。相続した遺産に対する他の親族からの分与請求を免れる狙いがあったとみられる。
府警は高井容疑者が保険金や財産目当てに殺害に及んだとみて、捜査を進めている。
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