米国務省は17日、ウクライナに侵攻したロシアの戦争犯罪や残虐行為の証拠となる公開情報を収集し、ウェブサイト上で公開する新たなプロジェクトを開始したと発表した。衛星画像やソーシャルメディア上の情報を分析、保存するため600万ドル(約7億8000万円)の資金を投じるとしている。

情報収集には米政府機関だけでなく、地理情報システムを扱う企業やエール大学なども参画。米政府は官民一体でロシアの戦争責任の追及に向けた動きを加速させたい考え。

プライス国務省報道官は「ロシアによる(戦争犯罪はないとする)偽情報のキャンペーンを論破するための情報を提供する」と語った。

エール大の研究グループは衛星画像の情報などを基に、侵攻が始まった2月24日から3月29日までに、ウクライナにある医療関連の22施設がロシア軍によるとみられる爆撃で損害を受けたとする報告書を同ウェブサイトに公開。「ロシア軍は医療施設に対する広範かつ組織的な爆撃を実施している」と結論付けた。(共同)