ウクライナのクレバ外相は3日、国際刑事裁判所(ICC)に対し、市民の遺体が多数発見された首都キーウ(キエフ)近郊のブチャなどへの訪問を求めた。「ロシアの戦争犯罪に関する全ての証拠を可能な限り徹底的に集める必要がある」と強調した。インタファクス通信が伝えた。

クレバ氏は、首都近郊で回収している遺体は「既に数百に上った」と指摘。ロシア軍が行った残虐行為は過激派組織「イスラム国」(IS)を上回ると非難した。

トラス英外相は3日、声明を発表し「罪のない市民への無差別攻撃」があらためて裏付けられたと批判。戦争犯罪として捜査するべきだと訴え、ICCが進める捜査を全面的に支持するとした。

トラス氏は「ロシア側が残虐行為に対する自らの関与を偽情報の発信によって隠蔽(いんぺい)するのを許してはならない」と訴え、ロシア軍の行為を必ず白日の下にさらすと強調した。

フランスのルドリアン外相も、非難声明を発表し、戦争犯罪の責任者が裁かれ、処罰されるよう取り組むと訴えた。ウクライナ侵攻を巡っては、バイデン米政権は3月下旬、ロシア軍が戦争犯罪を行ったと判断したと発表している。(共同)