中国の科学研究チームは口径500メートルの球面電波望遠鏡「中国天眼」(FAST)により、高速電波バーストの起源の証拠を観察し、これを計算によって導き出した。この発見は18日、国際的に権威ある学術誌「サイエンス」に掲載された。新華社が伝えた。
中国科学院国家天文台研究員で、「中国天眼」首席科学者の李菂氏によると、高速電波バーストはエネルギーが極めて大きい電波帯域の電磁波爆発であり、宇宙における極限の爆発だ。李氏は、「高速電波バーストが数ミリ秒内に放出するエネルギーは、太陽が数日、さらには一年で放出する分に相当する。この極限爆発の生成メカニズムの研究は、物理学と天文学に革命的な影響を与える可能性がある」と述べた。
之江実験室の研究専門家である馮毅氏は、「高速電波バーストの起源には数多くの理論モデルがあるが、観測の証拠が不足していた。今回の研究は鍵となる観測データにより、高速電波バーストが繰り返される場所が超新星遺跡のような複雑な環境にあることを証明した」と述べた。
同研究チームは今回の研究において5回の高速電波バーストを測量した。これに国際的な最新研究の結果の総括を加え、合計で21回の高速電波バーストのサンプルを取得した。サンプルにおける高速電波バーストの繰り返しは、同研究チームが打ち出した理論的解釈を提供した。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年3月21日
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