巨人・原辰徳監督(62)がDeNA戦が雨天中止となった2日、前半戦をエース抜きで戦い抜く覚悟を示した。1日の広島戦(東京D)で自身初めて2戦連続3回持たずに降板した菅野智之投手(31)をこの日、登録抹消。最短10日間での復帰となれば、前半戦最後のカードとなる13日からのヤクルト2連戦(東京D)には間に合うが、その可能性を「奇跡的」と表現。五輪期間を挟んで8月13日から再開される後半戦に向け、本来の調子を取り戻すための時間を与えた。
鉛色の空とは対照的に、原監督の表情は晴れやかだった。この日のDeNA戦は早々に中止が決定。「それ(天候の理由)はもう従うしかないね」と5カード連続勝ち越し中といういい流れだからこそ、水入りも前向きに捉えた。野手陣の練習を免除するなど、コンディション調整の時間として活用した。
指揮官は大きな決断を下した。菅野の出場選手登録を抹消。再調整のためで、自身初のシーズン4度目となる。1日の広島戦で2回1/3を4失点で降板。本来の姿ではなかったエースと、指揮官は試合後に話し合った。体のどこかに異変があるわけではないことも強調した。
「あれだけ野球ができてるわけだから。投げて、より悪くなってることはないわけだし。ただ我々、本人が思ってる投球はできてなかったことで今回、再調整を決断した」
もし、最短の10日間で戻ってくれば、前半戦最後の13、14日ヤクルト戦で登板することはできる。だが、その可能性を問われた原監督は、慎重な言い回しで否定的な見解を示した。
「間を空けるということは、果たして(期待していいのかどうか)。奇跡的にコンディションが上がれば、ないとは言えないね」
最短の10日間での復帰は「奇跡的」と表現。前半戦はエース抜きで戦う覚悟を固めた、という証しに他ならない。
幸い、現在の先発ローテは層の厚さを見せ始めている。ともに8勝の高橋、戸郷に、メルセデス、サンチェスの両助っ人。6月に日本球界復帰を果たした山口も2戦連続好投を見せている。昨年10月に腰のヘルニア手術を受け、育成から支配下復帰したばかりの直江も、1日の広島戦で3回無安打無失点の完全投球で、プロ初セーブをマークし宮本チーフコーチは「彼の先発も出てくる」と有力な候補に挙げた。本来ならば3日のDeNA戦(神宮)で先発予定だった今村も控えている。
だからこそ、再びエースに時間を与えた。それは後半戦に菅野の力が必要になるからだ。指揮官は苦悩する右腕を思いやり、話し合った時を述懐する。
「やっぱり、本人はかなり首をひねる状態だった」
菅野が、真の菅野として戻ってくるまで、「1巨人TEAM」で戦い続ける。この日、首位・阪神が広島に敗れたため、1・5差になり、3日に巨人が勝ち、阪神が敗れれば勝率(マイナス0・5差)で首位に立つ。エースに時間を与え、いい状況で迎えられるように、一戦ずつ大事に戦う。(西村 茂展)
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