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Friday, September 4, 2020

「一草一木残りなし」 宝永地震 土佐の記録展示 高知城博館で「災厄」特集 - 高知新聞

(1)「種崎 亡所一草一木残リナシ」と書かれている(いずれも高知城歴史博物館所蔵)

(1)「種崎 亡所一草一木残リナシ」と書かれている(いずれも高知城歴史博物館所蔵)

 高知城歴史博物館(高知市追手筋2丁目)で「災厄の歴史」をテーマに、江戸~大正期の収蔵資料18点を展示している。その一つ、「谷陵記(こくりょうき)」は宝永地震(1707年)の一級資料。津波による集落流失を意味する「亡所」の文字が並び、土佐の浦々がこうむった壊滅的な被害を今に伝える。
  

 宝永地震は、2011年の東日本大震災に次ぐ日本最大級の地震。中でも土佐の被害が大きく、死者は1844人に達した。

 「谷陵記」は、歴史考証家の奥宮正明(1679~1726年)が土佐の被災状況をまとめたもの。

 今回の展示部分(写真(1))には、「久枝 亡所」「前ノ浜 半亡所」「仁井田 潮は山迄(まで)」などの文字が読み取れる。

 種崎も「亡所」の一つ。その記述は、死者が多かったこともあり、ほかの地区よりも具体的で生々しい。

 「一草一木残りなし」「溺死七百余人」「死骸海渚(かいしょ)(海岸)に漂泊」「臭腐(しゅうふ)(腐臭)忍ぶべからず」

 土佐藩は地震のほかにも、さまざまな災厄に見舞われた。

 飢饉(ききん)はほかの災厄よりも多くの死者を出した。また全国的に農民の逃亡や一揆につながり、政治体制の動揺につながった。天明期の土佐を襲った風水害や飢饉の状況を、浦奉行がまとめた記録などを公開している。

(2)山内家に伝わった疫病よけのお守り。包み紙の裏には、松葉などを煎じて飲む民間療法が記されている

(2)山内家に伝わった疫病よけのお守り。包み紙の裏には、松葉などを煎じて飲む民間療法が記されている

 疫病関連では、山内家に伝わる疫病よけのお守り(写真(2)、19世紀)などを展示している。

 同館の高木翔太学芸員は「江戸時代以降の土佐・高知は、大きな災厄に見舞われては、それを乗り越えて進み続けた。コロナ禍をきっかけに、そうした歩みを身近なものとして感じていただきたい」と話している。(福田仁)

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