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Friday, August 28, 2020

一流雑誌で相次ぐコロナ論文「撤回」と、煽るメディアの罪(ITmedia ビジネスオンライン) - Yahoo!ニュース

 3月初旬の「トイレットペーパー騒動」に始まり、3週間前の「うがい薬買い占め騒動」まで、情報発信の仕方が問われる“事件”が後を絶ちません。 【ランセットは世界的な一流医学雑誌】  すでにアチコチで批判されているので多くは書きませんが、吉村大阪府知事の「うそのような本当の話」会見は極めて危険でした。私はたまたま生中継をテレビで見ていて、とっさに「妙な事件がおきなきゃいいけれど……」と心配になったほど。なんせ、うがい薬の使いすぎはよろしくないし、間違った使い方をすれば副作用もおこります。  そもそもアカデミックの世界とメディアの世界は水と油です。科学も含めた学問は単純には白黒つけられないものであるのに対し、メディアは複雑な話を嫌います。白か黒かにこだわり、刺激的に煽るのがマスコミであり、その刺激的な言葉だけが人々の記憶に残ります。  ですから、どんなに専門家が研究結果にエクスキューズをつけても、聞いている人には届かない。人は見えるものを見るのではなく、見たいものを見る。聞こえることを聞くのではなく、聞きたいことを聞く。ですから、新型コロナ感染を皆が恐れている状況下での緊急記者会見は、慎重のうえに慎重を期さねばならなかった。  それなのに残念ながら、例の記者会見にはそれがありませんでした。科学への過信と感染拡大をどうにかして抑えたい欲望が、「うそのような本当の話」というエキサイティングな発言につながってしまったのでしょう。  ……と、「多くは書きません」といいながら、結構あれこれ書いてしまいましたが、問題はメディアの側にだけあるのではなく、研究者側にもあります。実際、コロナ禍で好んで使われている「科学的根拠」の信頼が揺らぐ事件が、科学の世界で相次いで発生し、“インフォデミック”と揶揄(やゆ)されています。

大手医学誌で相次ぐ、新型コロナ論文「撤回」

 インフォメーション=情報と、パンデミックを掛け合わせ、インフォデミック。科学の世界でも、コロナバブルといわれるほどのすさまじい数のコロナ関連論文が発表され、立て続けに「撤回」となる事態に陥っているのです。  研究者の端くれとして補足しますと、論文撤回は研究者自身が「私の研究結果は信頼できません」と認めること。極論を言えば「フェイク」です。かつて偽データや結果の偽装が問題になりましたが、まさにそれと同じことが、科学の世界で立て続けに起きていると考えてください。  とりわけ世界中にショックを与えたのは、英ランセット誌と米ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌という超一流の医学雑誌で、同時に「コロナの治療薬」に関する論文が撤回された“事件”です。  両誌はいずれも歴史あるジャーナル。「ランセットに論文が掲載された!」というだけで研究者の価値が高まるほどです。ランセットを発行するのはオランダの国際的な学術出版社のエルゼビアで、日本を含め、世界中に拠点があります。その信頼の高さから、掲載された研究結果を即座に「現場で生かそう」という動きにつながる、かなり影響力があるジャーナルです。  その権威あるジャーナルに何があったのか? 具体的にお話しましょう。  撤回された論文は、どちらも「新型コロナ治療薬」に関する研究でした。  ところが掲載された当初から、分析結果に多くの研究者たちから疑問の声が上がりました。複数のサイトがランセットの論文の問題を取り上げ、研究者たちから公開質問状が提出されたのです。  そこで論文の論拠となっている「感染者の生データ」をジャーナル側が求めたところ、データの提出を拒否。「生データを確認できなければ研究結果の信ぴょう性が保たれない」とし、著者4人中3人が論文の撤回に同意。すでに掲載直後から、世界保健機関(WHO)が論文の分析結果を踏まえて臨床試験の停止を一時決めるなど動き出していたので、かなり大きな騒動になったと伝えられています。

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