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Monday, August 24, 2020

中国企業への証拠隠滅容疑で再逮捕、秋元司衆院議員の呆れた手口 - ASCII.jp

秋元司容疑者の地元事務所から、押収物が入ったとみられる段ボール箱を運び出す東京地検の係官(撮影:8月20日夜、東京都江東区) Photo:JIJI

カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件に絡み、東京地検特捜部は20日、贈賄罪で起訴された中国企業側に公判で虚偽の証言をするよう依頼し、報酬の提供を持ち掛けたとして、組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の疑いで、衆院議員秋元司容疑者(48)を再逮捕した。現時点では汚職事件は起訴、証拠隠滅事件は容疑の段階でしかなく、推定無罪の原則があるので事実と決まったわけではないのだが、保釈後、全国紙社会部記者らの間では「まさか、証拠隠滅とかしないよな」などとささやかれていた。26日にはIR汚職事件の贈賄側の初公判が開かれる予定だ。被告が何を語るのか注目される。(事件ジャーナリスト 戸田一法)

押収した札束から指紋

 秋元容疑者の逮捕容疑は支援者だった会社役員淡路明人容疑者(54)=東京都港区=、会社役員佐藤文彦容疑者(50)=東京都中央区=と共謀。

 那覇市のホテルで中国企業「500ドットコム」の元顧問紺野昌彦被告(48)=贈賄罪で起訴=に公判で虚偽の証言をするよう依頼し、報酬として6月27日に1000万円、7月22日に2000万円の供与を申し込んだ疑い。

 この事件をめぐっては特捜部が4日、淡路、佐藤両容疑者のほか、会社役員宮武和寛容疑者(49)=那覇市=を逮捕していた。

 淡路容疑者は2017年、連鎖販売取引(マルチ商法)で消費者庁から一部業務停止命令を受けた札幌市の「48(よつば)ホールディングス」の元社長。

 全国紙社会部デスクによると、佐藤容疑者は7月、紺野被告と面会した際に2000万を持参したが、秋元容疑者と淡路容疑者がそれぞれ1000万円を用意したものだという。

 淡路容疑者は「秋元容疑者に頼まれた」と容疑を大筋で認めている。紺野被告はその場では現金を受け取ったが後日、返却していた。

 淡路容疑者らが逮捕された際の家宅捜索で、特捜部は白い袋に入れられ100万円ごとに帯封が付いていた2000万円を押収。警察に鑑定を依頼したところ、秋元容疑者の指紋が検出されたという。

 秋元容疑者は逮捕前、周囲に「俺は関係ない。なぜこんなことになるのか分からない」などと関与を否定していたという。

雲隠れしたキーマン

 宮武容疑者の逮捕容疑はこれとは別に、6月に那覇市のホテルで、7月には自宅で500社の元顧問仲里勝憲被告(48)=贈賄罪で起訴=に偽証を依頼し、報酬として数百万円の提供を申し込んだ疑いが持たれている。

 偽証を依頼した場では、秋元容疑者の知人で東京の経営コンサルタント会社代表の男=証人等買収の容疑で逮捕状=も同席。宮武容疑者は「会社代表が報酬の現金を用意した」と供述しているが、会社代表は所在が分からなくなっている。

 秋元容疑者と宮武容疑者に直接のつながりはなく、会社代表が知り合いだった宮武容疑者に今回の事件を持ち掛けた疑いがある。

 秋元容疑者は2月の保釈後、会社代表と電話やLINEでやりとりしており、特捜部はこの会社代表がキーマンとみて行方を追うとともに、この事件でも秋元容疑者を再逮捕するとみられている。

 秋元容疑者は2月の保釈後、周囲に「紺野、仲里両被告と話し合えば自分は無罪になる」と話し、弁護士を通じて両被告に面会を試みていた。

 秋元容疑者は両被告にIR汚職事件を巡る供述を覆させれば無罪になると考えたとみられるが、弁護士を通じた接触は難しいと判断し、淡路容疑者ら支援者に協力を求めたとみられる。

 以上が事件の詳細な概要だ。

弁護人に「カミソリ」が就任

 秋元容疑者は昨年12月25日、500社の元副社長鄭希(てい・き)被告と紺野、仲里両被告の3人から、同社がIR事業を行うため有利な取り計らいや便宜を受けたいという趣旨と知りながら17年9月28日、議員会館の事務所で現金300万円を受領。

 さらに18年2月10日~13日、北海道留寿都村への家族旅行約76万円相当の供与を受けたとして逮捕された。

 1月14日には、17年9月1日に講演料名目で200万円の振り込みを受け、同年12月27~29日にも500社本社を訪問した際の旅費やマカオでのチップ代など百数十万円相当の利益供与を受けたとして再逮捕された。

 秋元容疑者は17年8月から18年10月、国土交通副大臣として観光関係政策の職務に従事。同時に内閣府副大臣としてIR整備に関する事務を担当する大臣をサポートしていた。

 両事件とも起訴されたが、秋元容疑者はいずれも起訴内容も否認し、無罪を主張するとみられる。

 公判日程は未定だが、弁護人には刑事事件のベテラン・弘中惇一郎弁護士が務めることが明らかになった。

 弘中弁護士はロス疑惑や厚生労働省文書偽造事件(というよりは大阪地検特捜部文書偽造事件)で無罪判決を勝ち取ったほか、日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告の弁護人を務めたことで知られる。

 緻密な検証で「カミソリ」の異名を取り、人気ドラマ「リーガルハイ」のモデルとも噂される弁護士だ。

 こう記すと「怖い人」をイメージされると思うが、筆者は囲み取材などで何度かお見掛けしたが、冷静沈着で穏やかな紳士という印象を受けた。

 特捜部にとっては、手ごわい相手であることは間違いない。

国策に盾突く二の矢

 前述の全国紙社会部デスクによると、秋元容疑者は今回の事件で逮捕前、最初に逮捕された容疑について「特捜部は紺野、仲里両被告に『会った』と言わせて逮捕した」「会っていないのに、でっち上げられた」と語っていた。

 保釈後、淡路容疑者と複数回にわたり食事をしていた事実を認めたが「公判の具体的な話はしていない」と答えていたという。

 ここがポイントだが、依頼した偽証の内容は、最初の逮捕容疑となった議員会館での現金授受とされる17年9月28日に「会っていない」と公判で証言することだったとされる。

 今回の偽証事件の背景には、当事者しか証明できない空間での出来事をなかったことにすれば、検察側の「でっち上げ」を印象付けることができ、なし崩し的に無罪になるという思惑があったというのが検察側の見立てだ。

 今回の容疑となっている「証人等買収罪」は刑事事件で虚偽の修験や証拠隠滅をしてもらう報酬として、事件関係者に金品を提供する行為を処罰する組織犯罪処罰法の規定だ。

 相手が提供を拒否しても申し込めば処罰の対象となる。17年に「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ同法を改定した際に新設された。法定刑は2年以下の懲役、または30万円以下の罰金。

 現職の国会議員が汚職事件の証拠隠滅のため、再び逮捕されるという前代未聞の事件。

 カジノ推進は「国策」だ。特捜部は安倍晋三首相の腹心で前法相・河井克行被告を公職選挙法違反の罪で起訴したが、検事総長の人事を巡り「検察が政権に弓を引いた」と話題になった。

 今回の事件は「二の矢」になる可能性がある。今回の事件は、ふだん社会部と仲の悪い政治部と経済部が情報交換しているそうだ。

※本記事はダイヤモンド・オンラインからの転載です。転載元はこちら

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August 25, 2020 at 04:00AM
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