東京五輪女子代表の残り１枠を懸けたマラソングランドチャンピオンシップ（ＭＧＣ）ファイナルチャレンジ最終戦「名古屋ウィメンズマラソン２０２０」（中日新聞社など主催）は８日、名古屋市東区のナゴヤドームを発着点に行われる。７日は選手たちが最終調整に汗を流し、前回日本人トップの岩出玲亜（アンダーアーマー）は「前回のレース前より状態はいい」と自信をみせた。
岩出は早朝と昼に宿舎周辺を走り、早朝は発着点のナゴヤドームまで足を延ばした。前回大会は終盤の粘りで２時間２３分５２秒の自己記録をマーク。「今回は一年前より体が軽い。この状態をレースまで維持したい」と話し、五輪切符を見据えた。
この日は監督会議があり、最長３０キロまで走るペースメーカーの設定を確認。五輪代表を目指す第１集団は５キロ当たり１６分４０秒、第２集団は同１７分５秒のペースとなった。名古屋地方気象台によると、８日の愛知県西部は雨のち晴れで日中の最高気温は１２度。
１月の大阪国際女子で松田瑞生（ダイハツ）が出した２時間２１分４７秒を超える選手が出れば五輪代表に決まるが、該当者がいなければ松田が代表となる。同タイムの場合はファイナルチャレンジでのレース内容で候補が一本化されるが、後続を１分近く引き離して大阪国際女子を制した松田が優位。
◆レース展望 ハイペース持続鍵
五輪代表選考の最終戦とあって、松田が出した２時間２１分４７秒を超えられるかどうかという明確なハードルがある今レース。それをクリアして日本人トップにならなければ、残る１枚の五輪切符は手に入らない。勝負以上に記録が重視される戦いでは、どの選手にとっても上限に近いペースをどこまで持続できるかが鍵になる。
ペースメーカーは２段階で設定され、記録突破を狙う第１集団は１キロ３分２０秒前後で進むとみられる。ここにつく可能性が高いのは、安藤友香、福士加代子、一山麻緒のワコール勢３人に前回日本人トップの岩出、２０１８年アジア大会銀メダルの野上恵子（十八銀行）ら。成長株の細田あい（ダイハツ）や、昨年の世界選手権代表の池満綾乃（鹿児島銀行）も食い下がる意思を示している。
終盤までハイペースを維持した選手たちを待ち受けるのは、３３キロ付近の上り坂。多くのランナーがポイントに挙げる難所を失速なく乗り切れば、五輪切符をぐっと引き寄せることができる。
五輪切符の行方はレース展開にも左右されそうだ。３０キロ以降で競り合っている選手が日本人なら、記録だけでなく順位も意識しなければならない。外国人なら相手をうまく利用してリズムをつくってもいい。もし単独走になっていれば、大阪国際女子を制した松田のように、残り１０キロを一人で押し切れるだけのタフさが求められる。 （佐藤航）
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March 08, 2020 at 05:47AM
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五輪残り１枠決定へ きょう名古屋ウィメンズマラソン:スポーツ(TOKYO Web) - 東京新聞
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