MotoGP第1戦カタールGPのMoto2クラス決勝レースが行なわれ、Red Bull KTM Ajoの長島哲太がキャリア初優勝を果たした。
MotoGPクラスのレースが中止となったことで、Moto2クラスはナイトレースへとスケジュールが変更。暗闇の中、1000本のライトが照らすコースで戦いが展開されることとなった。
日本から唯一Moto2に参戦する長島は、今季からRed Bull KTM Ajoへ移籍。新たな環境での初戦は予選14番手からのスタートだ。
気温22度、路面温度26度というコンディションで20周のレーススタート時刻を迎えた。
スタートは2番グリッドのルカ・マリーニ(SKY Racing Team VR46)が飛び出してホールショットを奪って進む。エネア・バステアニーニ(Italtrans Racing Team)、ホルヘ・マルティン(Red Bull KTM Ajo)と続き、ポールポジションのジョー・ロバーツ(American Racing)は4番手で先頭を追った。
オープニングラップを終えての先頭はマリーニ。後続にバステアニーニとロバーツ、マルティンと並んだ。長島は2周目に11番手と徐々にポジションを上げつつあった。
先頭は変わらずマリーニが引っ張って周回を消化。彼は徐々に後続を引き離しつつあり、先頭集団は縦に長く広がる様子を見せた。
マリーニへ食らいついているのはロバーツ。この2台が3番手以下との差を広げており、ロバーツはファステストラップを更新しながらマリーニへ襲いかかる。その中で長島は8番手にポジションを上げ、2番手集団の最後尾につけた。
7周目のターン1でロバーツはマリーニのオーバーテイクを試みるが、止まりきれずにラインがワイドになり不発に終わる。その後トップ2が大きな動き無く周回する中、長島は7番手にポジションを上げた。
レースは残り半分となる残り10周、マリーニは好ペースを刻み続けて2番手のロバーツに対して一気に1秒近いギャップを築いた。それを追う後続集団の中では長島がチームメイトのマルティンも交わして5番手に浮上し、更に前のバステアニーニへと差を詰めようとチャージをかけていった。
残り8周、長島はターン15でバステアニーニへ仕掛けてそのままパス。4番手を奪い取った。3番手のロレンソ・バルダッサーリ(Flexbox HP 40)と4番手の長島は一気に2番手のロバーツに追いつき集団を形成。表彰台争いが再び白熱してきた。
長島は残り6周でバルダッサーリに仕掛けようとするが、抜き切る事ができず逆にポジションを5番手に落としてしまう。
先頭ではロバーツがマリーニに追いつき、最終コーナーでパス。ロバーツがトップに入れ替わった。
だが先頭争いは激しく、ロバーツをバルダッサーリとバステアニーニが激しく突く。結局バルダッサーリが先頭を奪い、バステアニーニがそれを追う形となった。長島は残り4周でついにロバーツを料理し、3番手に浮上。ついに表彰台圏内に入った。
長島はメインストレートに戻ってくるとターン1からターン2で一気に先頭を奪取。追うバルダッサーリに反撃を許さず、そのまま突き放しにかかった。
先頭に立った後1周で長島は、後続に対して一気に1秒近いギャップを作り出し、独走体制で残り2周に突入した。
そしてラストラップ、長島は2番手に1秒以上の大きな差をキープ。危なげなくラストラップをまとめると、そのままトップチェッカー。13台をごぼう抜きして、キャリア5年目にしてついに初優勝を挙げた。
長島は喜びを噛み締めるようにウイニングラン。マシンをパルクフェルメに持ち帰えると、スタッフと喜びを分かち合い、表彰台では君が代が響き渡った。
2位はバルダッサーリ。終盤に長島を追撃することはできなかった。3位にはバステアニーニが入った。
レースの大半を引っ張ったマリーニは最終ラップで接触が有り転倒。残念ながらフィニッシュできずリタイアとなった。
日本のシャシービルダーNTSのマシンを駆るボー・ベンスナイダーは、最終的には11位でポイントを持ち帰った。
【リザルト】MotoGP第1戦カタールGP Moto2クラス決勝
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March 08, 2020 at 07:13AM
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Moto2カタール決勝:長島哲太、”親友”富沢祥也が勝った地で悲願の初優勝 - Motorsport.com 日本版
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