学習会には日本国民救援会や「えん罪今市事件・勝又拓哉さんを守る会」の会員ら約100人が参加。弁護団の泉沢章弁護士は勝又受刑者は自白を強要されたなどとし、「再審請求に向けた準備会で証拠を見直している。自白(と証拠)の矛盾を突きたい」と現状を報告した。
周防さんは講演で、弁護団の再現実験の撮影に協力する中で、証拠の疑問点などに気付いたと説明。「今市事件は公正に裁かれたとはいえない」と述べた。
勝又受刑者の弟は、勝又受刑者が母親に宛てた謝罪の手紙について、「家族は当時、今市事件の取り調べを受けていることすら知らなかった。兄は今市事件のことではなく、定職に就かなかったことを謝っていると思っていた。有罪の証拠となり不本意」と話した。
事件は同年12月1日、今市市(現日光市)で、小学1年の吉田有希ちゃん=当時(7)=が下校中に行方不明となり、翌2日に常陸大宮市の山林で遺体で見つかった。14年6月、栃木、茨城両県警は、別事件で逮捕されていた勝又受刑者を殺人容疑で逮捕。勝又受刑者は捜査段階で殺害を認めたが否認に転じ、一審、二審で無罪を主張した。20年3月、最高裁が上告を棄却し、無期懲役とした二審東京高裁判決が確定した。
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