動く物体から時空間のゆがみが光速で波のように伝わっていく「重力波」が、宇宙のあらゆる方向から来ている証拠を観測したと、米国などのチームが29日までに発表した。熊本大とインド、欧州など別のチームも独立に同様の結果を発表、宇宙を満たす「背景重力波」の初の成果となった。
互いを周回する超巨大ブラックホールのペアが発生源とみられる。質量は太陽の数百万~数十億倍と宇宙で最も存在感のある天体で、数や動きなどを知る手掛かりになりそうだ。
重力波は1916年にアインシュタインが存在を予言し、2015年に米国を中心とした国際チーム「LIGO(ライゴ)」が初めて直接観測した。
今回は、海に浮かべた多数のブイの動きから波の形を描き出すような戦略で観測。高速回転しながら極めて正確な周期で電波を出す天体「パルサー」をブイに見立てた。(共同)
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