トランプ前米大統領の邸宅に米連邦捜査局(FBI)の家宅捜索が入ったことを巡り、同氏とその支持者らは捜索の際に捜査官らが証拠を「仕込んだ」可能性があるとの主張をエスカレートさせている。ただし、こうした根拠のない主張が裁判で通用する可能性は低い。
トランプ氏は12日にソーシャルメディアに投稿し、「誰か、情報を仕込んだか」と問いかけ、自身の弁護団が捜索に立ち会うことを認めなかったとしてFBIを批判した。同氏はまた、FBIが押収を目指していた情報のリストに核兵器関連の機密文書が含まれていたとする米紙ワシントン・ポストの報道を否定した。
トランプ氏は捜査令状の開示も求め、令状は「過激な民主党左派や、私を攻撃することに強い動機のある将来の政敵に仕立て上げられた」と示唆し、その正当性に疑いの目を向けた。
FBIは8日、ホワイトハウスから不適切に持ち出された可能性のある機密書類を探すため、マールアラーゴのトランプ氏宅を捜索した。ガーランド米司法長官は11日、トランプ氏の邸宅を家宅捜索した決定は自分が承認したものだと述べ、捜索令状およびFBI捜査官の押収物の開示を判事に求めたことを明らかにした。
ガーランド司法長官は「こうした決定を司法省は軽く扱うことはない」と語った。司法長官がトランプ氏宅の捜索について公に発言するのは初めて。
司法省は捜査中の案件に通常コメントせず、ガーランド氏の今回の発言は異例。前例のない大統領経験者の自宅捜索に対するトランプ氏と共和党からの批判に反論した。
一方、ワシントン・ポストは、FBIが押収を目指していたリストに核兵器関連の機密文書が含まれていたと報じた。同紙が引用した複数の関係者は、FBIの捜査員が探していた情報の種類に関し、米国が保有する兵器か、他国が所有する兵器かに言及しておらず、捜索で回収されたかどうかも明らかにしていない。
トランプ氏邸の家宅捜索、核兵器関連の機密文書押収が狙いか-報道
米司法省とFBIの担当者は、報道に関するコメントを控えている。トランプ氏の顧問弁護士アリナ・ハバ氏にコメントを求めるメッセージを残したが、これまでのところ返答はない。
司法省の開示申請を判事が認めれば、捜索令状のコピーが公になる。捜索の輪郭を説明する付属資料も含まれ、どのような連邦法違反の容疑を捜査しているか言及している可能性がある。FBI捜査官が記録した押収物のリストも開示される。
トランプ氏が令状開示に異議を唱える期限は当初8月25日とされていたが、判事はその後、異議があるかどうか司法省が同氏の弁護士に確認し、裁判所に報告する期限を12日午後3時に設定した。
トランプ氏は自ら立ち上げたソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への11日遅くの投稿で、「マールアラーゴへの反米的、不当かつ不必要な家宅捜索に関連する書類の開示に私は反対しない。それだけでなくさらに一歩進んで即時公開するよう促すつもりだ」と開示を支持する意向を表明した。
これに先立ち、同氏の法律顧問クリスティーナ・ボブ氏もニューズネーションとの インタビューで、捜索令状とFBIが押収した証拠の開示に弁護士チームが「反対するとは現時点で思えない」との認識を示した。
ボブ氏は、トランプ氏にいかなる刑事責任もないと確信していると述べ、同氏のチームが司法省と接触しており、引き続き協力していく考えだと発言。家宅捜索の前にワシントンの法律家チームに召喚状が送られたと理解していると説明した。
司法省は「プライバシー配慮の正当な権利」などに基づく異議申し立ての機会がトランプ氏に与えられるまで、開示手続きは取らない方針を示していた。
原題: Garland Says He Approved Trump Search and Wants Warrant Unsealed(抜粋)
Trump Calls for Release of Search Warrant Documents Used in Raid(抜粋)
Trump Lawyer: Won’t Object to Unsealing of Warrant at This Time(抜粋)
Trump’s ‘Planted Evidence’ Claim Unlikely to Stand in Court (3)(抜粋)
(第1-3段落にトランプ氏の新たな投稿などを追加して更新します)
からの記事と詳細 ( トランプ氏、 FBIが証拠を邸宅に「仕込んだ」-根拠示さず主張 - ブルームバーグ )
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