■初公判延期
拘置所での長期勾留レコードホルダーは、「週刊新潮」2022年6月9日号「MONEY」欄でお伝えした通り、「オリンパス粉飾事件」の横尾宣政(のぶまさ)氏(966日)である。4年の服役生活ののち、一昨年秋に出所。目下、検察の違法行為によって裁判が歪められていたとして再審請求の準備中だ。
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東京地検特捜部への対決姿勢を示す横尾氏が、告発を続ける。
「粉飾決算の指南役とされ、オリンパスの“簿外ファンド”が保有するベンチャー企業3社の株式を“群栄化学工業”という会社に法外な値段で買い取らせたという濡れ衣を着せられたのです。それ以降、長期勾留が続き、裁判対策に専念する過程で、損失隠しの証拠書類に私の署名の“偽筆”、さらに、オリンパスの山田秀雄元常勤監査役の“偽証”を発見しました」
その偽筆、偽証を公判前整理手続で提出した「予定主張書面」で指摘すると、検察は供述調書を取り直さざるを得なくなり、初公判の期日を5カ月ほど引き延ばす必要に迫られた。
■プロパティ
「検察は5カ月間、新証拠集めに奔走したに違いありません。金商法違反で逮捕したものの、私から何の供述も得られず、時間稼ぎのために詐欺で再逮捕した。つまり、詐欺はオマケでした。しかし、金商法違反の証拠にケチがつき、捜査の比重を変えたのです」
結果、検察は詐欺容疑にかかわる新たな証拠を裁判所に提出。
「それは、ともに逮捕された、私が代表を務める投資コンサルティング会社の役員の自宅から押収されたUSBメモリです。ベンチャー企業3社が将来有望な企業であることを群栄化学に説明するための会社概要など五つのファイルが保存されていました」
横尾氏は、このUSBメモリに検察による改竄の形跡を発見した。「プロパティ」(ファイルの詳細情報)に、ファイルに手を加え、「プロパティ変更ソフト」を使って更新日時を戻す際にミスが起きたことを示す証拠が残っていたのだ。
「週刊新潮」2022年6月16日号「MONEY」欄の有料版では、横尾氏の証言により、USBメモリに残された改竄の証拠をはじめ、検察が行った証拠捏造を詳報する。
「週刊新潮」2022年6月16日号 掲載
からの記事と詳細 ( 「オリンパス粉飾事件」特捜部が証拠改竄“疑惑のUSB” 「プロパティ変更ソフト」使用時にミスか|ニフティニュース - ニフティニュース )
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