2017年に岐阜県高山市の介護老人保健施設「それいゆ」で連続した入所者死傷事件。高齢女性2人を死傷させた罪で起訴され、一貫して無実を訴えた元職員に対し、裁判員裁判が導き出した結論は懲役12年の実刑だった。直接証拠がない中、裁判員は難しい判断を迫られた。被告の逮捕から約3年1カ月。被害者遺族は「本当に長かった」との思いとともに、動機がわからないことへのもどかしさを口にした。(深津弘、山下寛久、松山紫乃)
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この事件では、小鳥剛被告(36)は一貫して関与を否認。犯行の目撃証言など直接証拠がない中、検察側は、間接証拠を積み上げて立証するしかなかった。
間接証拠による有罪の立証をめぐっては、最高裁が2010年、「被告が犯人でなければ合理的に説明できない事実が含まれていることが必要」という基準を明確に示した。間接証拠を集めるだけでは不十分で、質の高い証拠をもとに立証が尽くされたか――が問われるようになった。
今回、検察側は、当時の職員…
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