いわゆる「袴田事件」で、死刑が確定した袴田巌さんが求めている再審・裁判のやり直しの協議で、証拠がねつ造されたとする弁護側の主張に対し、検察が、専門家への聞き取りをもとにした反論の意見書を裁判所に提出したことがわかりました。
袴田巌さん(85)は、昭和41年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で死刑が確定しましたが、無実を訴えて再審を申し立てています。
東京高等裁判所で行われている審理では、袴田さんが逮捕された1年余りあとに現場近くのみそタンクから見つかった、犯人のものとされる衣類に付いた血痕の色の変化が争点になっています。
弁護側は、血痕が1年以上、みそに触れると赤みが消えることが分かれば、袴田さん以外の何者かが発見直前に衣類をタンクに入れたことになるとしていて「長期間経過すると赤みが消える化学反応が起きる」とする専門家の意見書をもとに証拠がねつ造されたと主張しています。
これに対し、検察が30日、反論する意見書を裁判所に提出したことが関係者への取材で分かりました。
意見書では、検察が依頼した2人の専門家の見解をもとに「当時のタンクのみその色が淡い色にとどまっていることなどから、血痕の赤みを失わせるような化学反応が進行していたとは認められない」と主張しています。
「袴田事件」は有罪か無罪かが50年以上にわたって争われていて、次回の協議は来月30日に開かれる予定です。
からの記事と詳細 ( 「袴田事件」“証拠はねつ造”の主張に検察が反論の意見書提出 - NHK NEWS WEB )
https://ift.tt/2VafM1P
No comments:
Post a Comment