「フードテック元年」と呼ばれる2020年を象徴する出来事が、大豆などから作られた植物肉市場の急拡大だ。そんな中、大手企業からのラブコールが絶えないのが、植物肉原料を開発するスタートアップ、DAIZ(ダイズ、熊本市)。植物肉にとどまらず、21年秋には植物性ツナも投入する計画。その開発力に迫った。
DAIZ(ダイズ、熊本市)は2019年12月に植物肉事業の本格展開を始めた後、味の素や丸紅、ENEOSイノベーションパートナーズなど大手企業との間で次々に資本業務提携を結んできた。フレッシュネスバーガーが20年9月に発売した植物肉ハンバーガーの「THE GOOD BURGER」シリーズのほか、イオンが21年3月に売り出した生タイプの「トップバリュ 大豆からつくったミンチ」など、DAIZの植物肉原料は引く手あまたの状態だ。
開発を主導するDAIZ取締役・最高技術責任者の落合孝次氏は、「現在も300件以上の開発案件が走っている」という。それを受け、同社は21年6月に工場の増強により、実に従来の4倍に当たる年間4000トンの生産能力に拡大する。ここまで、本格展開の開始からわずか1年半余り。なぜDAIZはこれほど注目されるのか。
5000通りの発芽条件、700成分のビッグデータを保有
その秘密は、DAIZの植物肉原料が従来の大豆ミートとは似て非なるものということにある。大豆ミートは、油を搾った後の残りかす、脱脂大豆をもとにするのが一般的。脱脂大豆は独特な風味や臭いが残りやすく、それを後付けのフレーバーや香りで完全に払拭するのは容易ではない。
一方、DAIZが活用するのは発芽させた大豆丸ごとだ。しかも、ただの発芽大豆ではない。
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