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Friday, September 11, 2020

マルティネス「ボーラの二人は怖かった」バルデ「期待とは真逆の展開になった」 - ツール・ド・フランス2020 第13ステージ選手コメント - cyclowired(シクロワイアード)

今大会で最も過酷とも言われる中央山塊の第13ステージ。逃げ集団からスプリント勝利を上げたマルティネスや、マイヨジョーヌを守ったログリッチ、総合順位を大幅に上げたポガチャルたちのコメント集です。

ステージ優勝 ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFプロサイクリング)

ダニエル・マルティネス(コロンビア、EFプロサイクリング)がケムナとシャフマンを率いてラスト1kmへダニエル・マルティネス(コロンビア、EFプロサイクリング)がケムナとシャフマンを率いてラスト1kmへ photo:Makoto.AYANO
この数週間は楽ではなかった。脚は良くなかったし落車の後は調子が不安定だった。でもステージを勝てると確信していたし、それを実現できた。

2人のボーラ(ハンスグローエ)の選手と一緒にいた時はもちろん怖かった。ステージ終盤で彼らだけが(先頭に)残ったので、少しだけついていこうとした。でも踏んで踏んで登りですべてを出し切った。残り5kmで2人とも苦しそうなのが見えた。(レナード)ケムナがスプリントし続けられないとわかったので、勝てると思った。

ケムナと2人きりになってからはペースを上げ、最後まで全力でいくことにしたんだ。マキシミリアン・シャフマンの方が平坦や下りでかなり強いと感じていたが、残り2kmでなんとか追いつくことができた。

シャフマンが脱落し、先頭はダニエル・マルティネス(コロンビア、EFプロサイクリング)とレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)の一騎討ちにシャフマンが脱落し、先頭はダニエル・マルティネス(コロンビア、EFプロサイクリング)とレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)の一騎討ちに photo:Kei Tsuji
コロンビアの自転車界は素晴らしい時が訪れている。歴史上最も多い4人も(コロンビア人)の選手が総合トップ10に入っており、その誰しもが優勝を争うチャンスがある。この後は多くの厳しいステージが待っているが、いま絶好調のリゴベルト・ウランを全面的にサポートしていきたいと思っている。

ツール・ド・フランスに出場しているコロンビア人選手だけではなく、あらゆるレースに出場する若手選手がその才能の豊かさを日々示していると思っている。

ステージ2位 レナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)

マルティネスにスプリントで敗れたレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)マルティネスにスプリントで敗れたレナード・ケムナ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
自分にそれほどスプリントがないとわかっていたので最後でマルティネスを振り落としたかった。しかし彼もまた強さを見せ、僕が立ち尽くす一方で彼が最後の数メートルで良い加速を見せた。最後の登りでの調子は良かったので何回か仕掛けたのだが、彼はずっと後ろについたままだった。谷では少しエネルギーを節約することができたし、その後もマルティネスが前を引いていたので彼の後ろにつき先頭交代する必要がなかった。この努力を勝利で飾りたかったが、これが結果だ。この後のいくつかのステージで勝利を狙いたい。

ステージ3位 マキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)

敢闘賞を受賞したマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)敢闘賞を受賞したマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
もちろん今日は勝ちたかった。最後の2つの登りは自分にとってベストな登りではないと分っていたので、早めに行った。途中でステージ勝利のチャンスがあると思っていたが、マルティネスが強さを見せスプリントを制した。ステージの序盤に終盤の計画を練っていたので、レナード(ケムナ)が後ろからくることは分っていた。彼にチャンスがあると思っていたし、実際彼は勝利まであと少しだった。調子は上向きで、イル・ロンバルディアで落車する前の体調が戻ってきていることに満足している。2、3日の休息が必要だと思うが、最終週に脚の調子がどうなっているか見てみよう。
 
マイヨジョーヌ プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)

リードを拡大したプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)リードを拡大したプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
今日の結果にはとても満足している。ポガチャル以外のライバルに貴重のタイム差をつけることができた。ポガチャルはとても強くタフな相手だ。彼がこれだけ好調なのも我々にとっては驚きではない。昨年のブエルタ(ア・エスパーニャ)で見ているからね。全体的に良い日だった。タイム差を稼ぎ、アドバンテージが増えたので十分だ。一秒一秒が大切になってくるからね。

チームは今日も非常に強かった。これは僕だけの走りではなく、チーム全体のパフォーマンスだ。今日はタフな一日で、特に残り2kmの登りは傾斜が急だった。タフでみんな限界のところで走っていた。良い一日だったがまだ終わってはいない。まだツールは長くを残しており、何が起こってもおかしくない。これからも自分たちの計画に集中して、その先を見ていきたいと思っている。

総合2位&マイヨブラン タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ)

良い日だった。そして再びマイヨブランを着ることができた。ログリッチと共にフィニッシュできたことも嬉しい。プリモシュと一緒に登っていると、昨年のブエルタを思い出させてくれる。スペインでの第13ステージのロス・マチュコスに似た感覚だった。

総合順位ではログリッチ以外の選手に対しタイム差を稼ぎ満足している。ステージを通して多大なサポートをしてくれたチームに感謝したい。

総合3位 エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)

ピュイマリーでログリッチとポガチャルらから遅れるエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)ピュイマリーでログリッチとポガチャルらから遅れるエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) photo:Makoto.AYANO
実は調子は良かったんだ。ベストを尽くそうと思ったけど、相手の方が強かった。何もできなかったが、一日を通して感触は良かった。明日以降何が起こるか見なければならない。自分の数字ではベストな数字を出しているんだ。他の選手が(それ以上に)強ければ何もできない。どうなるかはわからないが、何が起こるか見てみよう。

ステージ14位&総合9位 リッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)

総合を9位に上げたリッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード)総合を9位に上げたリッチー・ポート(オーストラリア、トレック・セガフレード) photo:Makoto.AYANO
残り100kmでバウケ(モレマ)を落車で失ってしまった。どうやら複雑な怪我のようだね。彼の無事を祈っている。最終山岳は非常に厳しく、そこがレースの決め手となった。残り1kmで2016年ツールと同じコースだということが分ったんだ。フィニッシュラインまで這うぐらいキツかった。2人のスロベニア人がこのレースで最も強く、その後ろでフィニッシュでき、トップ10の他の選手たちに対しタイムを稼げたのは良かった。日曜のグラン・コロンビエールで大きくタイム差が広がるだろう。今日はハードだったから回復にあて、明日からの2日間がどうなるか見てみよう。

ステージ15位&総合8位 ミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・マクラーレン)

スタートを待つミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・マクラーレン)スタートを待つミケル・ランダ(スペイン、バーレーン・マクラーレン) photo:CorVos
アップダウンの多く、一日を通してハードなステージだった。最後はポガチャルとログリッチによって激しい展開になった。でも彼らから離れることなく走れたことは良かったよ。

総合3位から大きく遅れたギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)

難しい一日だった。最後から2番目の登りが致命的で、テンポが速すぎてついていけなかった。(フィニッシュの)頂上ではマイヨジョーヌのグループとそれほど離されずにすんだ。彼らと一緒にいることで回復できたし、そのおかげで最終山岳は良く登れた。だがフィニッシュでは痛みがあり大きくタイムを失ってしまった。

ツールで3分差は全然大したことではない。これぐらいで総合争いを諦めないし、ステージ優勝を狙えるチャンスが少しだけあるかもしれない。今日は良くない日だったけど、まだチャンスはたくさん残っている。今夜チームとしても自分としても落ち込むだろうが、まだ負けたわけではない。

text:Sotaro.Arakawa

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September 12, 2020 at 09:46AM
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