ミャンマー大統領府は８日付で、西部ラカイン州のイスラム教徒少数民族ロヒンギャに対する虐待や殺りく行為に関する全ての証拠を保全するよう、全省庁とラカイン州政府に指示した。ジェノサイド（民族大量虐殺）の有無を裁く国際司法裁判所（ＩＣＪ）が、今年１月に出した仮処分命令に応じたもので、ＩＣＪへの協力姿勢を示す狙いがあるとみられる。
ミャンマー政府は2019年11月、ロヒンギャに対するジェノサイドがあったとして、ＩＣＪに提訴された。ジェノサイド条約への違反があったかどうかの最終結論は数年後になるが、ミャンマーは仮処分命令から４カ月後の今年５月、それまでに講じた措置を報告しなければならない。
政府は、今回の証拠保全指示で、ＩＣＪの命令を受けた国内での取り組みの進ちょくを、情報発信したことになる。通達では、ラカイン州北部での殺害行為、特定の集団に対する出産を阻む措置、故意に生活状況に苦痛を与える破壊的行為などを示す、画像や動画、音声データなどを保全するよう求めた。従わない場合には法的措置をとるとも述べ、厳しい姿勢を打ち出している。
ミャンマー政府は、国際的に非難されるロヒンギャの迫害問題について、武装勢力に対する国軍の掃討作戦であり、ジェノサイドには当たらないと反論している。
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April 10, 2020 at 10:07PM
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ロヒンギャ虐待の証拠保全指示、政府 ミャンマー・政治 - NNA.ASIA
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