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Friday, April 24, 2020

プレート運動の最古の証拠を発見か、32億年前の岩石に爪痕 - ナショナル ジオグラフィック日本版

30億年以上前の地球の断面の想像図。この時代にプレート運動があったかどうかについては激しい論争がある。これまでで最古となるプレート運動の直接的な証拠を発見した新たな研究により、論争が深まることが期待される。(IMAGE BY ALEC BRENNER, HARVARD UNIVERSITY)

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 オーストラリア西部の荒涼とした風景の中に、30億年以上前にできた岩石が露出している場所(露頭)がある。それは世界最古の岩石の1つであり、そこから今回、プレート運動に関する最古の直接的な証拠が見つかったかもしれない。

 その岩石は、地下からにじみ出たマグマが、かつての海の底で球根のような形に冷え固まったものだ。4月22日付けで学術誌「Science Advances」に発表された論文によると、岩石中に保存された地磁気の痕跡を調べたところ、この地域が32億年前に、現在のプレート運動と同じような速さで地球上をゆっくりと移動していたことが示唆された。32億年前という年代は、これまでに見つかっていた最古のプレート運動の証拠より5億年近く古い。

「これは決定的な証拠です」と、米ウィスコンシン大学マディソン校の地球化学者アニー・バウアー氏は評価する。「(初期のプレート運動について)得られた中では、最も重要な証拠です」。なお、バウアー氏はこの研究に関わっていない。

 今日、地球の表面を覆うプレートは絶えず移動しながら、山々を隆起させ、盆地を形成し、火山を噴火させている。海底の熱水噴出孔や陸上の温泉など、最初の生命が誕生したと考えられている環境をつくり出したのもプレート運動だ。(参考記事:「40億年前の地球は生命誕生の「温床」だった」

「プレート運動の物語をひもとくことで、私たち自身の起源の物語をひもといているのです」と、論文の筆頭著者で米ハーバード大学の博士課程に在籍するアレク・ブレナー氏は語る。

【参考動画】地球入門

地球は生命が存在することがわかっている唯一の惑星だ。この宇宙に浮かぶ小さな青い星の起源や、唯一無二の生態系を作り出す鍵となった成分について知ろう。(解説は英語です)

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