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Monday, March 30, 2020

大崎事件 目撃者の証言|NNNニュース - 日テレNEWS24

 大崎事件はこれまで3度再審請求が行われた。今回の請求のポイントは「被害者はいつどこでどのように亡くなったのか?」。
 弁護団は新たな証拠として、埼玉医科大学の高度救命救急センター澤野誠センター長の医学鑑定書を提出した。澤野さんは、救命救急医の経験と知識から、解剖写真の中に腸管から出血している写真を発見。これはこれまでの法医学者が見逃していた点で、澤野さんは被害者の主な死因を、転落事故による容体の悪化から引きおこされた、広範囲の「急性腸管壊死」であるとした。つまり、第3次請求の時に明確には特定できず最高裁で指摘された出血の箇所について、明らかにしたと言える。さらに鑑定書では、被害者は側溝に転落した時に頚髄を損傷し首が不安定な状態で、近所の人に介抱された時に呼吸不全を起こした可能性が高く、被害者の死期が早まったと指摘している。
 ここで注目なのが「自宅に運び込まれた時は被害者は既に死亡していた可能性が極めて高い」とした点。首を絞められて死亡したとする確定判決を真っ向から否定するものだ。弁護団はこの医学鑑定を受け、自宅に連れ帰った時は被害者は生きていたとする近所の人の供述についても、その信用性を否定する供述鑑定書を提出した。
 確定判決では、被害者は酔いつぶれて側溝に落ちていたところに連絡を受けた近所の人が駆けつけたとされている。こうなると「酔いつぶれていた」という点に疑問が残る。KYTは改めてこの点について取材した。

 私たちが訪ねたのは、大崎町にある商店。被害者が側溝に転落する前に焼酎を買った店だ。店主の男性は「被害者は焼酎が好きだったからうちにしょっちゅう買いに来ていた」と話した。
 被害者が側溝に転落したのは、店から約400メートル離れた場所。供述調書によると、被害者は購入から30分後には自転車で側溝に転落したものとみられる。店主は「焼酎を買いに来るときはまだ酔っていない。そんなにはお金がないから沢山は買わない。1合か2合くらい」と当時、店に来た被害者の様子を振り返る。店主によると、被害者は泥酔状態ではなかったと話す。「酔いつぶれて」溝に落ちているのが見つかったとする判決内容に…疑問が残る。
 さらに、転落直後に被害者を目撃したという男性が、顔と声を出さないのを条件に取材に応えてくれた。当時の警察の捜査に「被害者は酔いつぶれていた」と証言した男性だ。
 男性は畑作業から車で自宅に帰る途中に被害者を目撃した。
(以下、やり取り)
 男性「近づくと体や路面がぬれていて、酔っぱらって寝ているんだろうと思った」
 記者「なぜ酔っぱらっていると思ったのですか?」
 男性「酒癖が良くないと噂で聞いていた。絡まれたくないので車から降りずに通り過ぎた」
 記者「本当に「泥酔状態」であったと思いますか?」
 男性「・・・。「(被害者は)酒好きだ」という先入観があった。私は車から降りて確認までしていないから分からない」
 被害者は本当に酔いつぶれて側溝に落ちていたのか?新たな証拠を裁判所はどう判断するか?振り出しに戻った4度目の再審請求。鹿児島地裁の審理が始まる。
 原口さんは現在認知症を患い、県内の病院で入院生活を送っている。ことし6月に93歳になる原口さん。残された時間はもう長くはない。事件から41年。迅速な審理が求められる。

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March 30, 2020 at 06:09PM
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